加賀丈子(kaga tomoko): 大阪府枚方市出身。日本民謡教室の伯父の影響で中学生の頃より津軽三味線を習い始める。平成11年より日本民謡協会内田流家元、内田實氏に師事。 平成14年、15年、全国津軽三味線コンクール大阪大会で連続入賞。大阪を中心に演奏活動を行っている。
Musa Salon Concert 春爛漫 津軽三味線 加賀丈子
日時:2004年4月18日(日) 15:00〜16:00 場所:ムーザサロン fue@plum.ocn.ne.jp 枚方市長尾元町2-7-6 片山方 参加費:1500円(お茶とお菓子つき)
感想(K氏 56才男性): 津軽三味線というと、私たちの世代では初代の「高橋竹山」がまず頭にうかびます。 いかつくて、しかし、目の不自由な竹山が座してバチをさばき始めると もう悲哀に満ちた津軽の寒い情景が脳裏に広がって行く・・・ それが一般概念の津軽三味線だったわけですが 数年前から吉田兄弟たちの出現によって、その世界は いわゆるミュージックパフォーマンスのひとつとなってしまいました。 それが良いか悪いかは意見の分かれるところですが、今回、演じてくださった奏者は、じつにうら若き女性で、しかも総絞りの美しく晴れやかな振り袖といういでたち。 女性にも形容するのか知りませんが、なかなかの“イケメン”でもあります。 こうなると、吉田兄弟と同様の、タレント系ジャンルにくくられて しまうのだろうなという印象は否めません。 が、演奏が始まるとそこには、津軽の冬の荒波も横殴りの雪も感じられない、いわゆる楽しい三味線音楽の世界がありました。 曲間に入るトークも、20代前半の若いお嬢さんとは思えない堂に入ったもので、 彼女らしいステージに、私を含め皆さん満足されていたようでした。 奏者ご本人はまだ津軽に行ったことはないとのことで、 あー、津軽三味線というのも、いよいよ本場にとらわれない 大衆音楽のひとつとして、新しい時代に移っていってるのだなと感じました。 しかし形式がどうであれ、日本の国旗や国歌の存在が 法の力まで借りなければ成り立たないような 不可思議な日本の中にあっても、 日本古来の伝統芸能や文化がこうして若い人たちに ちゃんと継承されていくというのは、実にたのもしいと 感じた一日でもありました。 文楽の世界などは、どうなんでしょうね。 西洋は “かぶれる”程度で ちょうど良し
感想(I氏 55才男性): 加賀さんの演奏会は、とてもよかったですね。 凛々しくて、あんなに美しい振袖姿の女性を見たのは、ほんとうにひさしぶりです。 成人式で見かける振袖姿は、姿勢が悪いのか、着慣れていないせいなのか、もったりと着物をかぶっているようで、いつもがっかりさせられていましたから。きっと、三味線をとおして、体の中に芯が 通っているからなんでしょうね。 ほれぼれと見とれていました。 三味線については、Kさんがおっしゃっているとおり、加賀さんが「津軽に行ったこともない」というのに、驚きました。音とリズムが地理的な世界を超えて、大阪の若い人に強烈に響いているよう ですね。 かつて北前船をとおして、北海道、東北の昆布などの食材が大阪に集まり、上方の味覚を生み出し、全国的に広がったように、津軽三味線が大阪の風土を通して、新しい世界を切り開いていくかもしれません。 どんな花が咲くか、本当に楽 しみですね。